人生がときめく片づけの魔法 近藤麻理恵著
この本は、世界40カ国以上で翻訳され、シリーズ累計1,300万部を超える世界的大ベストセラーとなった。
これまで私は収納、断捨離に関する本を何冊も読んだ。そしてそれらを実践してきたが、収納上手になると、物が綺麗に収められすぎてどこに片付けてしまったのかさえも忘れてしまう。現在実家の片付けに手を出しているが、収納上手な母が整理していた物は膨大だった。どこにこれだけの物が入っていたのか、かなりの数の不用な品々を処分したのだが未だに納める場所が見つからない。
収納されたが最後、多分長い間日の目を見ることは無かったのだと思う。上手な収納を目指してはいけない例である。現在は断捨離に精を出さざるを得ない。
そんな時に著者の本を見つけた。流行りの断捨離本とフンフンと読んだ私であった。これまで私が読んでいた片付けの本と基本的に何が違うのだろう。サラサラと読んでしまったけれど。
再度読み直してみると「なるほど」と思えるフレーズがあった。単なる片づけノウハウではなく、あっちのモノをこっちに移動する、こっちのモノをあの棚に収納するという単純作業ではない。「片づけはマインドが9割」。
”「片づけは祭りであって、毎日するものではない」一生に一度の「祭りの片付け」を終わらせてしまったあとは、きれいな部屋で自分の好きなように理想の生活を送ることができます。モノに押しつぶされそうになりながら暮らしていく生活の中で、本当の幸せを感じることが果たしてできるかどうか、胸に手を当てて考えてほしい”
と作者は言う。全くその通りだとこれまでの片付けを思い起こしながら同感する。
ポイントは、一度完璧な状態を経験してしまうこと。自分の持ちモノを一つひとつ、捨てるか残すか見極めていく。残すと決めたすべてのモノの定位置を決めてみること。著者のいうポイントを目指し現在モノ達と対話しながら作業をボチボチと進めている。ときめきのない物は残念ながらコミ袋へ収まり、そうでない物は棚へ戻っていく。
短期間で終わりそうにないけれど、多くのモノが本来の姿を取り戻せるように私は今日も作業を続ける。