老後の資金がありません 垣谷美雨著
2021年に天海祐希主演で映画化され話題になった原作である。
老後資金2,000万円問題で揺れ動く老後の暮らし。一体どんな内容であるのか期待して読破した。
予想外だった。原作より映画の方がずっと面白かったと思う。機会があれば映画を見てみたい。散々深刻度を増して書き進まれたにも関わらず、話の回収があまりにも簡単でどちらを向いても中途半端な解決であった。
著者の作品は社会における女性の立場の弱さに焦点を当てて描かれたおり、女性の共感を得るものが多い。この作品も同様であるのだが私は全然共感できなかった。婚家に対しての嫁の立場は現在もこのように意見しづらいのだろうか。エンタメ小説として読めば胸のイライラも吹っ飛ぶのかなぁ。