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BOOK CAFE LAGOM

680-0824
鳥取市行徳3-757

本の紹介

ボタニカ 朝井まかて(アサイ マカテ)著

 朝ドラ「らんまん」の放映が始まる前に読んでしまいたい、と挑んだのだがページ数は多く物語になかなか入り込めず、放置を何度か繰り返しようやく読み終えた。

 牧野富太郎伝記とでも言ったらよいのであろうか。これが世界的に著名な植物学者の一生であったのか、と感慨深いものがある。牧野だけではなく世に名を馳せた多くの偉人の子ども向けではない伝記を読むと鼻じらむことが多い。あまりにも常人とは違うのだ。だからこそ偉業を達することが出来たのだろうと思う。並の神経であれば世間の目が気になり、良心が疼く所業は繰り返さないであろう。

 呆れるなどと容易く表現ができぬほど周囲に迷惑をかけ、世界の牧野富太郎の名を派した。感服するのだが家族や知人にはなりたくない。

 主要参考文献は多数あり、事実に基づいて牧野の生涯を小説化した作者の文章力に敬服するばかりである。