茶室が欲しい 永江 朗(ながえ あきら)著
茶を習い始めて10年過ぎた頃に著者は猛烈に茶室が欲しくなったらしい。この本のエピローグは「茶室がほしい、ああ、茶室がほしい」から始まる。
著者は”ガエハウス”と名付けられた住宅の施主でもある(ネットに詳細あり)。結局京都の御所周辺の中古住宅を入手しそこに茶室を作り、東京・京都と二拠点に住むこととなった。ガエまちやの茶室に関して具体的に書かれているのだが、”客は梯子を使って茶室に入るようにした”これがどのような形態なのか文章を読んでもわからない。体力がない客は招待されないのだろうが、着物で梯子を上れるだろうか。
著者の好きな茶室と茶店が本の最後に紹介されている。京都まで出かけることはトンとなくなってしまったが、出かけた折には何ヶ所か足を運んでみたいものだ。
茶室がほしい、なんて思わないが畳のない生活が長くなってしまった今、四畳半の小さな空間で正座してして無になるのも楽しい時間の過ごし方だろう。