十二単を着た悪魔 内館牧子(うちだて まきこ)著
”プラダを着た悪魔”をもじったのだろうか?この小説では皇妃・弘徽殿の女御の事だろうか。
作者は源氏物語のある意味ブラックな弘徽殿女御が大好きだと言う。作者も嘆くように源氏物語では弘徽殿女御の登場場面は多くない上にファンができるようは描き方はしていない。一体なんで作者が惹かれたのか。そして作者の朧月夜の君の描写も散々である。私は朧月夜はかなり気に入っていたので、グラマーな軽薄女との描写にがっかりしてしまった。
2020年に黒木瞳が監督で映画化もされている。映画でのラストはどうなったのだろう。原作のラストはキレが悪い。エンタメ超大作ということになっているが、どの場面も中途半端になってしまっている。作者の思いが強すぎる内容で共感できる部分が少なかった。