好日日記 森下典子(もりした のりこ)著
日日是好日(にちにちこれこうじつ 2008年発行)の続編である。2018年の映画公開に合わせて刊行されたらしい。著者はお茶を始めて40年とのこと。
冬の章で始まり冬の章で終わっている。その時々の季節ごとの稽古の様子が鮮やかに目に浮かぶ。私も数十年前に数年間お茶を習っていたからその稽古の様子がとても懐かしい。それぞれのエッセイに添えられたイラストも嬉しい。この季節にはこのお菓子、この道具と鮮明に思い出すことができる。
春の章の中に「雨水(うすい)」の項がある。今年は2月19日が雨水にあたる。ー「立春」を過ぎると真冬に戻る。立春からが、最も厳しい季節だったということを思い知らされた。ー の文章通りの日を今年も送っている。温暖化しているのだが季節の進みは暦通りということなのだろう。四季を実感することは少なくなったが、お茶を通して四季の変化に気付かされる。