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BOOK CAFE LAGOM

680-0824
鳥取市行徳3-757

本の紹介

旨し、うるわし、京都ぐらし 大原 千鶴(おおはら ちづる)著

 京都、花背の料理旅館「美山荘(みやまそう)」が生家である。

 美山荘は1961年から「摘草料理」を始めたという。憧ればかりで行くことはなさそうな高級料理旅館だ。

 著者の初のエッセイ集である。料理研究家の著者はNHKをはじめ民放の料理番組でも料理を作っている。特別なものではなく容易に手に入る材料、調味料等を用いて調理時間もさほどかけず、家庭の和食を紹介している。

 料理に関する記述は多いが、京都の町のこと、家庭のこと、子育てのことと多岐にわたった内容である。着物を着て料理をすることも多いので普段も着物かと思いきや、洋装と和装の割合は同じくらいのようである。着物に関した記述もあるが、紬に半幅帯といった肩に力の入らない着物ライフのようである。

 第二章「料理が好き」”シンクに流したあれこれ”の文章がいい。「気性が男前の男性はあまりいませんが、女性はほとんどが”男前”です。(中略)コメンテータの人が正論や正義を振りかざして社会を批判、批評するけれど彼らが言うようなきれいごとだけではすまないんです。」この歳になってつくづくそうだなぁ、と同感する。

 著者同様に私も梅大好きである。今年の梅の季節は梅酒、梅シロップだけではなく、著者のレシピの「青梅の蜜煮」に挑戦してみよう。