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BOOK CAFE LAGOM

680-0824
鳥取市行徳3-757

本の紹介

きものが着たい 群 ようこ(むれ ようこ)著

 著者の着物に関する書籍は何冊かあり、これまで読んできた。20年近く前に出版された「きもの365日」はとても面白く参考になった。私も定年後は同様に着用したいと思ったものだった。現実は年に数回程度に留まるというお粗末なものである。

 今回紹介する本は、着物ビギナーを対象にした内容である。母あるいは祖母からもらった着物に開眼したけれど、次の一歩に困っている人からの相談に回答している。著者の知人からの相談に対しては直接その知人や着物と対面して対処方法を詳しく説明している。

 読んでいると着物文化は母から子、祖母から孫に自然に受け継がれていっていないことがわかる。私の場合は母が着物好きだった事もあり、当たり前に日々着物を見て生活していた。確かに着物は容易に着用できないから離れていくのだろうが、流行が洋服ほどないこと、数十年前の言わば古着を着ていても全く違和感なく収まるのが面白い。私が現在着用している着物や小物は40年以上も前の物さえある。着物と帯の取り合わせを変えるだけで印象も大きく変わり、着る楽しみはとても大きい。

 今年も暑い夏になりそうで着物の事は秋まで持ち越しになりそうだが、昨年より着用回数を増やしたいと思っている。