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BOOK CAFE LAGOM

680-0824
鳥取市行徳3-757

本の紹介

墓じまいラプソディ 垣谷 美雨(かきたに みう)著

  「墓じまい」「夫婦別姓」と昨今の世の中の流れに敏感な著者らしい作品だ。「夫婦別姓」に関して法的に夫婦同氏が規定されているのは日本のみと言われる。かなり前から夫婦別姓を選択できる選択的夫婦別姓制度の導入の可否が議論・検討されている。小説にも描かれているが姓の変更の多くは女性側で特に職についている女性にとってこの変更は歓迎できるものではない。事実婚を選んだ友人もいるが、デメリットの方が多く問題は多い。私の目の黒いうちに解決されるのであろうか。

 墓じまいに関しても少子化の時代になり問題は山積みである。これにかかる料金として300万〜500万円と書かれているが墓じまいの相場なんだろうか。後半部に女性住職は「将来の日本の墓は寺院の境内墓地では事実上の永代供養が進行していく」と語っている。私は生前に墓じまいが必要だと躍起になっていたが、なり行きに任せてもいいのかもしれない。無縁仏になってしまって私自身困ることもない、先祖の墓とはいえ、知っている人ばかりでもなく、生前嫌いだった人もその中に入っているのである。考えてみれば、家族ではあっても苗字も違う。そんな私が墓じまいに奔走することもないなぁ、などと思うのであった。