上流階級 富九丸百貨店外商部(其の四) 高殿 円(たかどの まどか)著
2013年に上流階級シリーズは始まり2022年に第4シリーズ発行。「つづく」と終わってから早2年。第5シリーズはいつ発売になるものやら。首を長くして待つしかない。
百貨店外商部の存在を知ったのはこの小説からだったのかもしれない。百貨店に外商部が存在することは知っていても何をする部署なのか興味もなかった。この小説を読んで俄然興味を持った。しかしブランド品に疎いので書かれている商品を想像するのが難しいものも数多かった。そうではあるが作品に散りばめられた溢れんばかりの上等な商品にワクワクし続けた。一介の読者にすぎぬ私までもがブランドに染まっていくような気さえする。
NFT投資家の八太諒太が破談になって1億円を気持ちよく使っていく様子が壮観だ。百貨店を借り切って家族友人達と1億円の買い物をする場面がある。物欲がなくなっている今、こんな買い物に参加できたらこれまでの生活で全く縁のなかったド派手な物でコーディネイトしてみたい。自分のお金だと先々後悔しそうだから、叶わない夢なのだけど。変身願望あり。死ぬまでに体験してみたい。