menu

BOOK CAFE LAGOM

680-0824
鳥取市行徳3-757

本の紹介

世界で一番カンタンな投資とお金の話 村上世彰 西原理恵子共著

 投資に対する西原の問いに村上が持論を展開している。両者共に一般人と発想が大きく違うので投資をする上で参考になるかと聞かれれば、答は出ない。村上の投資に対する考えは至極真っ当だと思いもするが、ではなぜ過去に村上が世間を騒がせることになったのか。今となっては何が正しいのかよくわからない。

 第4章「お金と仲良くするために」は興味深い。2018年10月〜2019年1月の両者の対談を抜粋して構成しているので数字等は変化していると思うのだが、国の予算が100兆円でそこから国債などを引いた普通に使えるお金は60兆円程度。そのうち年金・医療等の社会保障費は34兆円は驚きの数字である。先日の参議院選挙で社会保障費減額も話題に上がっていたが、根本的に政策を変えない限り財源不足に陥るのだろう。

 村上、西原、高須(西原のパートナー)は色々寄付や慈善事業をしているようだ。「寄付って1回やり始めるとハマるんですよ。自己満足かもしれないけれど、誰かの役に立てたという気持ちがクセになる」と村上が語っているがこれには私も同感だ。今年私の元にユニセフから募金の感謝状が来た。寄付期間が20年を越えたらしい。金額は大したものではないがそんなに続いていたのかと我ながら感心してしまう。

 年金は国に頼らないで自分でどうにかしてくださいね、と言っているかのように新NISAが始まりお金が悪である、といった考え方が無くなり始めた。投資について書かれた書籍も数多く出始めている。国が将来をなんとかしてくれる現実ではなくなっていることを心に留めて残りの人生を豊かにしたい。