90歳までに使い切るお金の賢い減らし方 大江英樹(おおえ ひでき)著
「死ぬまでにお金を使い切りましょう」的な内容の金融関係本が多く出版されるようになった。死ぬ時に人生で一番たくさん持ってしまいそうなお金。特に昭和世代はお金を使い切ることに賛成はしない。将来何かあったら困るから、と必要以上に沢山お金を持ってしまう。
起訴控除額の計算式 3,000万円+(600万円×法定相続人の数)
課税対象 現金、預貯金、土地、建物、有価証券など金銭に見積もることができるすべての財産が含まれる。
自分には相続税は縁がないように思う人は多いだろうが、大都市に住居を持つ人の場合、大いに関係あるのかもしれない。自宅を持っていて同居する家族がいない場合、土地家屋だけで起訴控除額を突破するケースが増加中といった記事も読む。
第2章に「日本人は投資も寄付もあまりやりません」の記述がある。諸外国に比べると日本人が投資する割合は非常に低い。そして日本には寄付文化が根付いていない、世界寄付指数によると2022年のデータでは寄付した金額で、日本は119カ国中なんと103位だという。日本人は”人のためにお金を使う”ことをしていない国のようである。自己満足でも良いので人のためにお金を使いましょう!と奨励したくなる。”情けは人のためならず”を実践したい。
極めて真っ当な生き方の本であった。もっとお金を使いましょう、と仲間を増やしたくなってしまった。

