表参道のセレブ犬とカバー二ャ要塞の野良犬 若林 正恭(ワカバヤシ マサヤス)著
お笑いの人が書いた紀行文である。ちょっと上から目線で読み始め、直ぐに間違いに気づき姿勢を正した。キューバ、モンゴル、アイスランドを旅した様子が収められている。キューバが最も緊張感溢れている。初めての個人旅行で社会主義国だからでもあるのだが、著者の緊張感が私にも伝わってくる。
”キューバ行きの飛行機”から”ホテル・サラトガ”までの描写が好きだ。私も共にキューバに行ったような気持ちにさせてくれ、心臓がどんどん高鳴っていった。
著者の渡航は2016年である。2015年にアメリカとの国交は回復したが、その後トランプ政権下で再度テロ支援国家に指定されたのでキューバの様子は本の内容と大きく変わっているだろう。