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BOOK CAFE LAGOM

680-0824
鳥取市行徳3-757

本の紹介

山内マリコの美術館は一人で行く派展 山内マリコ著

 サブカルチャー雑誌「TVBros.」に2013年から2018年まで連載していた美術館探訪コラムをまとめたものだ。山内マリコは大阪の芸大を卒業して現在は作家活動中である。

 首都圏で暮らしていた期間が長かったので私も作者同様に美術館探訪をしてきた。コラムに書かれている美術館の多くは私も行った事があるので親近感が湧いた。

 第10章に作者の地元富山美術館の開館記念展について書かれている。ついこの間鳥取県立美術館が開館し、先日私は開館記念の企画展に行ったばかりだ。作者が書く富山県立美術館とほぼ同じような規模であったと思われる。今後鳥取にこれだけの数の名画が集まることはないだろう。私は過去に見た絵画に再び会えたことを喜びながら、それら作品の所蔵美術館を確認していった。よく探して来たものだ、と感心するばかり。鳥取県立博物館の美術部門としてこれまで収集して来たものも数多く展示されていた。鳥取県にこれだけの現代アートが集められていたのかと驚くばかりだった。

 2021年に鳥取に戻って以降、美術展に出かける回数が著しく減少した。県内に新しく美術館ができたのはありがたい。これまで巡回展も企画されることはなかったが、今後は本物の美術作品を見る回数も増えることだろう。