千年の翼、100年の夢 谷口ジロー著
著者の原作「遥かなる町へ」が今月から上映されている。この夏は鳥取県立美術館では「谷口ジロー展」が開催された。鳥取県内で谷口ジローに触れる機会が多い。私がこの作家に接するようになったのは作者の死後である。以前から知ってはいたが、積極的に触れてはいない。大人の漫画でフランスではかなり人気が高いようだ。鳥取では原画展を時々開催していて何度か見たことがあるが、描写が緻密で美しい。
2014年度のバンド・デシネ・コレクションとしてルーブル美術館から依頼されこの作品を発行している。観光名所となった現代のルーブル美術館を描いたのではなく、時空を超えた内容である。展示されている画家と対話していたり、ルーブル美術館に展示されていた絵画や像を疎開させた様子も描かれている。美術品の疎開について私は全然知識がなかったので非常に興味深い。上野の西洋美術館等も戦時期にこのような疎開が行われていたのだろうか。調べてみたくなった。
観光客が世界的に増えてしまった現在は世界各地への観光に興味がなくなってしまった。再びルーブルを見学する機会がないのかもしれないが、体力が残っているうちに世界の美術館巡りに出かけたいものだ。

